
公式サイト、X、YouTube、Instagram、ファンクラブ——推しの情報が届く場所は5つも6つもある。毎日全部チェックするのが当たり前になっていて、気づけばそれが「しんどい」になっていく。チケットの先行受付を見逃した、グッズが完売していた、ライブがあったことを翌朝知った。推しが好きなのに、情報を追うことで消耗している。
推し活ユーザーの35.7%が「情報が多すぎる」と感じているというデータがある。日本の推し活人口は約1,940万人。単純計算で約680万人が同じ状況にある。この問題を解決するアプリが、既存のサービスには見当たらなかった。だから作ることにした。
OshiLockのコンセプトは「ファンが情報を持ち寄って、AIが整理して全員に届ける」というシンプルなものだ。公式アカウントの更新を待つのではなく、ファン同士が見つけた情報をアプリに投稿する。AIがそれを分類・重複排除し、「イベントカード」という形にまとめて、同じ推しを登録しているメンバー全員に届ける。
コールドスタートの問題も構造的に解決している。OshiLock編集部として運営が情報を収集・投稿しているため、新規ユーザーがアプリを開いた時点ですでにイベントカードが存在する。「誰もいないコミュニティ」にならない仕組みを最初から組み込んだ。
Xでは情報はタイムラインを流れていく。少し目を離すと埋もれてしまう。OshiLockのイベントカードは、ライブの日程・会場・チケット先行・物販情報を1枚のカードにまとめる。「気になる」をタップするとリマインド通知が自動でセットされ、当日まで見逃しを防いでくれる。
課金設計は「1推しは無料・フル機能、2推し目から月額」という構造にした。機能を絞って無理に課金させるのではなく、「もっと推しを追いたい」という自然な欲求が課金のきっかけになる設計だ。単推しなら代替手段があるが、複数推しになると個人管理が破綻する——その瞬間にちょうど課金の壁がくるようにした。
2026年6月25日にApp Storeでリリース。現在も継続的に更新・運営を続けている。自社プロダクトを一から企画・設計・開発し、フリーミアムの課金モデルまで含めて実装した経験は、クライアント案件における「ゼロから作る」相談の受け皿にもなっている。